人気ブログランキング | 話題のタグを見る

カナダ.バンクーバー近郊でケータリングサービスをしています。日々の生活、大好きなスケート、そして子供達の事を綴ります。


by precioushearts
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

You do the right thing.

2週間前から次女がプリスクールから余りの封筒や紙をもらってくるようになりました。なんでも先生がみんなにくれたんだとの事。
楽しそうに家でクラフトをして楽しんでいました。
そして水曜日にプリスクールが終った次女は

「C先生がおもちゃをくれた」

とウマのおもちゃを持って帰ってきました。
ウマのおもちゃの汚れをきれいに洗って楽しそうに遊んでいる次女を見ながら、
「そんな事あるのかなぁ?おかしいなぁ」
と思いながらもおもちゃの整理でもしていらない分をもらってきたのかなぁと思ってました。


そして木曜日は普段はプリスクールのクラスはないのですが、その日はピクチャーデーだったので次女をプリスクールに送って行きました。
次女を連れて家に戻ってくる途中の車の中で次女が

「C先生が人形くれたの」

と小さな人形を見せてくれました。
おかしいと思った私は次女に
「先生はみんなにおもちゃを配ったの?それとも凛だけ?」
と聞くとしどろもどろの答え。
「とりあえず先生にこの事を聞いてみるからおもちゃで遊ぶのはそれからにしてね」
とおもちゃを預かりました。
そして家に着いて彼女の洋服のポケットを見ると膨らんでいました。
ポケットの中には人形が他にも2体と着せ替え用の洋服が入っていました。
改めてこのおもちゃは凛が勝手に持って来てしまったのか、それとも本当に先生がくれたのかを聞きました。
彼女の答えは

「本当に先生はくれたの。いいよって言ってたもん。
でもこの事は誰にも言っちゃダメって言ってたの」

彼女の顔はいつも嘘をつく時とは違って真剣に先生がくれたと信じている様子。
とりあえず前日に持って帰ってきたウマのおもちゃと人形のセットを預かり、次のクラスの時に先生に確認する事にしました。


そして今日プリスクールに言ってC先生におもちゃの事を聞いてみました。
C先生は

「いいえ、私はそんな事を言ってないし、それに凛は一度もおもちゃの事を私に聞いた事はないのよ」

がーん。
凛が嘘をついて持って来たのか、それとも英語がまだまだ不自由なせいで勘違い(もしくは思い込み)で持って来てしまったのかはその時点では分かりませんが、でもプリスクールのおもちゃを持って来たと言う事には変わりありません。
C先生は凛には自分が話をするのでと言う事でしたので、私は責任者のS先生に今起こっている事を説明しに行きました。
そして他の子達もいるので凛には後でゆっくり話を聞くと言う事になりました。


クラスが終った時にお迎えに行くとC先生が出てきて、凛とプリスクールのおもちゃは持って行ってはいけないという話をしたとの事でした。
C先生に凛がちゃんと謝ったのかどうかを確認すると
「凛はきちんと理解をしているから大丈夫よ」
とのことでした。
凛と一旦その場を離れて車で凛がやった事はいけない事だからきちんと先生に謝らなくっちゃいけないと話をしました。
凛は頑なに
「もうC先生とお話ししていいよって言ってもらえたからいいんだ」
と言い張りました
「このおもちゃは全てS先生のものでプリスクールの先生達はみんなで楽しく遊んでもらえるようおもちゃを大切にしているんだよ。
でもそのおもちゃを勝手に取ってきてしまうのはとってもいけない事なんだよ。
それにいくら先生がいいよって言ってくれたからって凛は『ごめんなさい』を言わずにこの話を終らせていいと思うの?」
と話しました。
私が一緒について行ってあげるからというと凛も「行く」と言い、C先生とS先生のところに謝りに行きました。

「Sorry」

と言うと凛は泣き始め、S先生が抱きしめてくれました。
しばらく泣き続ける凛にS先生は

「That's okay, Lynn. You do the right thing」

と優しく言ってくださいました。
「You do the right thing」と言う言葉に私も涙が出てきそうでした。



8年ほど前、まだ長女が産まれる前の頃。
私は買い物に行っていて会計をしているところでした。
その日はセールの日でたくさんのお客さんでそのお店はごった返していました。
そうすると私の横のレジにお父さんに連れられて7歳ぐらいの少年がやって来ました。
レジの女性を前にしてなかなか言葉が出てこない少年をお父さんが温かく、でも毅然とした声で

「ちゃんと彼女に話してみなさい」

と言っていました。
そしてその少年はお店からサングラスを取ってきてしまったといい

「I'm so sorry」

と謝りました。その少年は少し涙ぐんでいましたが、そのレジの女性は

「You do the right thing」

と言いました。
今日私はその時のお父さんと同じ経験をしました。
その時は日常のちょっとした出来事だったことが、今日はリアルに私に起きました。
そしてそのとき分かっていた事が、今日はもっとずっと重く実感しました。

悪い事はしてはいけない。
でも悪い事をしてしまった時にはきちんとそれを正しい状態に戻す事はとっても大切。

だからこその「You do the right thing」なんだなぁと。
私はなぜ先生の言葉を聞いた時に涙が出そうだったのかはよく分かりません。
悲しかったというのでもなく、嬉しかったでもなく。
ただ勇気を振り絞って「ごめんなさい」と言った子供を思いやるその言葉に感動したからかもしれません。
そして「You do the right thing」は悪い事をしてしまった子供達を正しいところに戻してくれる魔法の言葉のように感じられました。
そうやって大人が子供達をきちんと導いてあげなくてはいけないんだなぁって。


オットが帰ってきてから今日の事を
「パパにきちんとお話ししておきなさい」
というと、凛は泣きながらオットに話していましたが
「もうプリスクールのおもちゃを持って帰ってきたりしない」
と約束してくれました。

彼女の中ではそれほどの事とは思っていなかったのでしょうが、思いがけず大事になってびっくりしたでしょうし、きっと二度とこんな事はしないと思います。


ただ今日のようなことが起きたのは次女がプリスクールから物を持って帰ってきた時におかしいなぁ気がついていればと大反省です。
(あっ、関係ないかもしれませんが次女が最初にもらってきた紙や封筒は実際に先生からみんながもらったものだったそうです。少しだけほっとしました。)
一番近くにいる私達が子供達の小さな変化をちゃんと見ておかないとと今日は心底思い知らされました。

まだまだ親として頑張らなくっちゃなぁと実感した、そんな1日でした。

にほんブログ村 海外生活ブログ カナダ情報へ

ランキングに参加しています。励みになりますのでポチッとお願いします。
by precioushearts | 2010-04-17 18:46 | 子供達の事