カナダ.バンクーバー近郊でケータリングサービスをしています。日々の生活、大好きなスケート、そして子供達の事を綴ります。


by precioushearts
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伊藤みどりさんを語る!

雨ねぇー、暗いねぇー。じめじめな金曜日の朝。
金曜日は週の中で一番ゆったりとした気分でいられる日です。
スケートネタを書くのもこの日が多いかも。
と言う事で今日も語っちゃう。今日も長編よ☆

『伊藤みどりさんを語っちゃう!!!』

伊藤みどりさんは皆さんよーく知っているでしょう。
えぇ、女子で初めてトリプルアクセルを飛んだ選手と覚えてらっしゃる方がほとんどでしょう。
小さい頃から天才ジャンパーとして知られていたみどりさん。
しかし彼女の存在が世界中に認められたのはこの演技でしょう。
1988年、初出場のカルガリーオリンピック。
会場を驚喜させた演技をご覧ください。

会場中スタンディングオベーション。
熱気に包まれた会場。
これほどのすごい衝撃はなかなかないのでは。

この大会で優勝したのはドイツのカタリーナビットさん。
彼女の演技「カルメン」も未だ語り継がれる名プロです。
まさに芸術。

ただ技術的な見方としてはビットさんは難度の低い2種類の3回転ジャンプしか入れていません。
みどりさんはルッツ.フリップを含む5種類の3回転ジャンプを飛び、3トーループ-3トーループのコンビネーションジャンプを入れ、両手を上げたままで飛ぶタノジャンプもしています。
男子でさえ入れていないフライングシットスピンまでやっているのです。
技術的に言うと他の女子選手とは比べ物にならないほどの超高難度構成です。
当時女子が5種類の3回転を飛ぶ事は技術的にも体力的にも不可能を言われていた時代です。
その難しいプログラムを最後までスピードを落とす事なく滑りきるみどりさん。
解説者達の興奮ぶりを見ても分かるように、超エキサイティングなプログラムなのです。
しかしこれほど会場中を興奮の渦に巻き込んだ演技でしたが、コンパルソリーの出遅れが響き5位入賞。


みどりさんはこれだけの難しい構成で挑んでも世界の壁は厚いと感じ、トリプルアクセルをプログラムに入れ始めます。
もともとみどりさんがトリプルアクセルを飛べるようになったのは中学3年生の時。
でも足への負担が大きく怪我をした事により封印してました。
しかし世界で頂点に立つため大技ジャンプに再び挑戦する事を決意し、1988年のNHK杯で女子で史上初公式戦でトリプルアクセルを成功させます。
そしてそのシーズンの世界選手権で見事日本人初の世界女王に輝きます。
1989年世界選手権


トリプルアクセルの高さすごい!幅も半端ない。
プログラムも開始早々3ルッツ 3アクセル 3フリップと女子とは思えない高難度ジャンプ。
解説者絶叫

『女子がこんなスケートをするなんで今まで見た事ない!』
『世界中の誰もこんなレベルの高いプログラムを滑ることなんできないよ!!!』

うん、うん。もう技術的に恐ろしくレベルの高いプログラム。
すごい、すごい。みどりさん本当にすごい!!!
そして山田コーチ若い!!!!!


当時は容姿のことや芸術性に乏しいなどと言われていました。
が、いまだにみどりさんを越えるジャンパーはいません(きっぱり)
みどりさんのジャンプは上がってから回り、完全に回りきってから下りてきます。
女子は体力的に回りきってから下りるというのがとても難しいのです。
でもみどりさんのジャンプに「回転不足の文字なし」
これほどの素晴らしい技術力が過小評価された当時が間違いです(きっぱり)

そんなみどりさんは演技中でも喜怒哀楽を表す珍しいタイプのスケーター。
ジャンプが決まり大きく喜ぶ姿やガッツポーズ、失敗して演技後におでこをコツコツたたく姿が世界中の人達から愛されました。
みどりさんの人柄が分かるこんな演技をどうぞ。


みどりさん、カメラ席に飛び込んじゃった....。ひゃー。
でも演技後の額コツコツに和み、カメラマンに謝り木くずを拾う姿にみどりさんの人柄が伺えますよね。
そんなみどりさんを同じ日本人として誇りに思います。

それにしても練習中のアクシデント。みどりさん足痛そう.....。
これは悪意ある行為として相手のスケーターは観客からブーイングを受けています。
以前から彼女は曰く付きの選手と言われていたのです。
正式におとがめが彼女にはあったような気が....。
でも怪我を押してもみどりさんがこの試合に出場したのは翌年のアルベールビルオリンピックの日本人選手の枠取りもあったのです。


カルガリーではキラキラしていたみどりさんも重圧の中で次第に輝きを失っていきます。
日本中の期待を一人で背負っていて苦しかったでしょうね。
金メダルを期待されて出場した1992年のアルベールビルオリンピック。
オリジナルプログラムで当初トリプルアクセルからのコンビネーションジャンプを予定していたみどりさん。
しかし大きなプレッシャーの中、トリプルアクセルが練習で決まらなくなり、確実に飛べるルッツにレベルを落とします。
それが裏目に出てしまったのか確実に飛べるはずのルッツで転んでしまいます。
真央ちゃんの写真集にみどりさんのメッセージが寄せられているのですが、その中でも

「プレッシャーに負けてしまった思いがある」

と書かれています。
でもそれだけの大きな大きな荷物を当時のみどりさんは抱えていたんだもの。
そんな中、みどりさんは本当に頑張りました。

ぜひアルベールビルオリンピックのフリー演技をご覧ください。


ルッツが2回転になり、その次に来るトリプルアクセルで転倒。
しかしどうしてもトリプルアクセルを飛びたいみどりさんは演技終盤にな、な、なんとトリプルアクセルを飛んじゃうのです!
そして見事に成功&満面の笑み。
もう号泣ものですねぇ。

どの選手も高難度ジャンプはプログラム1発目、もしくは2発目に飛びます。
それは最初は体力があるからなのです。後半になると疲れがでてきます。
なので後半のジャンプは得点が1.1倍になるのです。

しかしみどりさんは3分10秒にトリプルアクセルを飛ぶのです!
なんと言う勇気、そしてトリプルアクセルにかけるこだわりを感じる渾身の演技です。
銀メダルに終った?
いえ、立派な輝かしい銀メダルです。

みどりさんのドキュメンタリー動画を見てください。



引退後のみどりさんはアイスショーで活躍します。
でもみどりさんは素晴らしい才能やこれまでの功績に見合うだけの生活を手にする事ができたのかな?と思う事があります。
なので最近の真央ちゃんのオリジナルブランドの話なんかも、私はいいのではないかなと思います。
引退後の人生が長いスケーターのみんなが経済的にも満たされるような道が開かれるのは、大賛成です。


最近はなかなかみどりさんの解説を見られないのですが、これは真央ちゃん15歳の時のグランプリファイナルでのみどりさんの解説。


みどりさんの解説での真央ちゃんの演技を見ていると、真央ちゃんだけでなくみどりさんも応援してしまいます。

「みどりさん、かまないように頑張ってー!」

ってね。やっぱみどりさんは長嶋さんレベルの華がある人だな。
そんなみどりさんを解説者であろうともつい応援してしまいます。
だって興奮状態のみどりさん、かみまくりなんだもの。
「トリプルアクセル」言えてないよ(笑)
でもやっぱみどりさんは愛すべきキャラ。


最高のスケーターとしてそして素晴らしい人柄のみどりさん。
ぜひみどりさんのかつての演技を時間がある時にでも見てください。
当時感じていた印象と違って見えると思いますよ。
彼女の演技からは山田コーチもかつて語ったような

『つくり物でない、本物のスポーツの美』

を感じてください。
ジャッジやテレビカメラを意識してくねくねするレベルとは全く違うんです!
スケートそのものの素晴らしさ、スポーツとしてのワクワク感をたくさん感じてください。

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by precioushearts | 2011-01-08 03:15 | スケート