今更のオリンピック総括
2010年 06月 20日
ジャンプコーチは長久保さん、総合アドバイザーはタラソワさんと言う事ですがはたしてコーチは誰なのでしょうか?
さて真央ちゃんが悔し涙を流したあの日から私毎日腹筋をしています。
今日で腹筋114日目です。
そう、あの日から114日もたちました。
今さらですがオリンピックの私の考えを書きたいなぁと思いました。
真央ちゃんの新体制が発表される前に。
もちろんこれは私一個人の勝手な推測です。それを前提に話を進めていきます。
読まれる方も私の話を鵜呑みにされずに自分の目で見て考えてみてください。
掲示板で見られる話には人から人への伝言で伝わるうちに話が大きくなったり、違ってきている事があります。
ネットがここまで広がるとただの噂話が本当の事のように伝え広がるのは恐ろしい事です。
ですからオリンピック終ってこの事を書き留めたいと思った事はあったのですが、なかなか腰が重く億劫な事でした。
でも真央ちゃんが新体制を発表する前に自分の中で一区切りをつけたく、今書き始めます。
オリンピックが始まる時に私は「真央ちゃんは金メダルは取れないだろう」と思っていました。
これは真央ちゃんの実力がキムヨナ選手に劣るからという訳ではなく、いや、むしろ真央ちゃんの実力は女子の枠にはまらないほどの飛び抜けたスケーターです。
しかしなぜオリンピックでの金メダルは絶望的だと思ったか。
それはある試合を境にキムヨナ陣営を本気にさせ、なりふり構わないオリンピック金メダル作戦が始まったからです。
パンドラの箱が開いた瞬間です。
それは2008年12月に韓国で行なわれたグランプリファイナルでした。
キムヨナ選手がシニアで初めて地元での試合と言う事で韓国は大盛り上がり。
そしてキムヨナ選手を勝たせる動きがあったのではないかと思われます。
なぜそう思うかって?
それは初日に行なわれたショートプログラムで、先に滑った真央ちゃんは見た目ノーミスでジャンプ3つとも決め、その他のエレメンツもとても素晴しい出来でした。
が、最終滑走者として滑ったキムヨナ選手は3つのうち1つのジャンプを失敗したにもかかわらず得点が高かったのです。
なぜ見た目完璧な真央ちゃんとジャンプがすっぽ抜け大きなミスをしたはずのキムヨナ選手の順位が逆になり得るかと言うと、真央ちゃんは3回転フリップ-3回転ループの超高難度ジャンプでの回転不足をとられてしまったからです。
定められた規定のジャンプを飛べなかったという大きなミスをしたにも関わらずキムヨナ選手は他のエレメンツに対する加点のおかげでショート1位通過でした。
他のエレメンツの質が高かったから結果としてキムヨナ選手の方が上だったなどと言われましたが、ショートでジャンプミスをすると言う事は致命傷なミスなのです。
が、ここで加点でミスをカバーすれば何とかなるという前例が見事に成立。
もちろんこれはキムヨナ選手に限って起こりうる不思議現象なのですが。
しかし次の日のフリーでは先に滑った真央ちゃんがトリプルアクセルを女子で史上初2本飛んでしまったのです。
それも2本目の着地は完璧でダングレードはどうしても出来ないほどのトリプルアクセルを飛んでしまったのです。
困ったジャッジ達はキムヨナ選手に加点てんこ盛りで盛り返して勝ってもらわなくてはと思っていたかもしれません。
が、キムヨナ選手やっちゃったんですねぇ。
どんなにジャッジが贔屓しても優勝させられない差が二人にはあったのです。
と言う事で真央ちゃん2008年グランプリファイナル優勝。それも韓国で。
これからキムヨナ陣営はお尻に火がつきます。
ま、この後は言わずともしれた狂ったようなキムヨナ選手に対する高得点の嵐。
が、実はこの高得点をたたき出した試合でも、実はキムヨナ選手フリーをノーミスで滑った事はないのです。
滑りあえた後の自信たっぷりの彼女の態度&高得点でほとんどの方は
「ミスのない素晴しい演技をしたー!」
と思われているようですが、実は彼女結構ジャンプがすっぽ抜けしたりすっぽかしたりしているのです。
転んだ訳でもないし、その後はミスなく演技を進めているので皆さんあまり記憶にないのでしょう。
フィギュアというのはきちんと技を見極めるには本当は見る方も高い知識を求められる難しいスポーツなのですが、その反面とても分かりやすいスポーツなのです。
最近は多くの熱心なファンの方が増えていますし、ネットで技術的な事を書いてくださる昔からのスケートファンの方がいらっしゃるので詳しい方も多いのですが、全体から見るとごく一部だと思います。
多くのスケートをテレビで見てる方達はジャンプの種類が分からない方は多いでしょう。
スピンもチェンジエッジまで見分けられる方は少ないでしょう。
ステップに関しては上半身の動きや表情に目がいきがちでエッジワークや難しいステップの組み合わせまでは分からないでしょう。
それでも多くの方が「あの選手の滑りは最高だった」と口にします。
これが私の言うフィギュアは見るのは難しいスポーツでありながら、反面簡単なスポーツだと言う訳です。
ぱっと見の印象で評価する人がほとんどなのです。
かと言って私がばっちり色んな事が分かるかと言うとそういう訳ではありません。
ステップなんかは......無理です。
でもそういった評価で結構成り立ってしまうところがあるスポーツだと思います。
そういった部分をキムヨナ陣営はついた戦略を立てているような気がします。
ISUも世間に色々と騒ぎ立てられると困るのでキムヨナ陣営の戦略は願ったりかなったりではないのでしょうか。
こうしてキムヨナ選手のプログラムは分かりやすい盛り上がりのある曲を使い、一般受けしやすい衣装をまとい欧米受けしやすいメークをし、印象的な動きを入れながら規定を最低限満たす演技構成でオリンピックに挑んできたのでしょう。
かたや真央ちゃん陣営はというともう最初から完全に真央ちゃんが金メダルを取るのは難しい事は分かっていたと思います。
だからこそショート、フリーでトリプルアクセルを3つも飛ぶ選択をしたのでしょう。
ショート、フリーでトリプルアクセル3つ揃える事は男子のトップ選手でも難しい事です。
口だけの生意気なカナダボーイは4回転どころかトリプルアクセル3つ揃える事さえ苦労してますよね。
でも2年連続世界選手権銀メダル.......。どういう事!?
男子でもそれだけ難しい事を女子がやる。
それが唯一閉ざされた金メダルへの道をこじ開ける方法だったのです。
その上文句も言われないように全てをノーミスに滑り絶対的な高評価をもらって、更にキムヨナ選手がミスをすれば初めて金メダルに届くかどうかというほどの険しい道だったのです。
最初からフェアな闘いではありませんでした。
でも真央ちゃん強い覚悟をもってのぞみました。
だからこそのあの悔し涙だったんでしょう。
己の道を切り開くための目標を達成できなかった瞬間だったのですから。
オリンピックではスケートの神様は悔しいけどキムヨナ選手を選んだと思います。
彼女シニアに上がってショート、フリー両方ノーミスで揃えた試合はありません。
ショートはいつもミスがないのですが、いつもフリーでどうしてもジャンプをミスっていたのです。
フリーをノーミスで滑りきったのは2007年のロシア杯だけです。
そんな彼女がここ大一番で両方ともノーミスで滑りきった。
もうこれはスケートの神様は彼女を選んだんでしょう。
だからこその150点かって?
いや、いや、あれは悪魔の仕業ですよ。スケートの神様驚いたでしょうねぇ。
あそこで150点を出したのは真央ちゃんが全てノーミスで滑っても追いつけない点数をつけたのです。
えぇ、あの2008年のグランプリファイナルでのように有無をも言わせない滑りをする真央ちゃんには、それだけの保険をかけておかないとキムヨナ選手が勝てるとは安心できなかったからでしょう。
キムヨナ選手の点数を見て私は絶望しました。
汚い奴らだなぁって。
オリンピックの時はオットによくスケートの話をきかれました。
「なんで真央ちゃんはそんなリスキーな事をするのか」
「今のルールだったらいくらトリプルアクセルを飛んでも他で失敗しちゃったからしょうがないんじゃないのか」
えぇ、世間一般の人、スケートをオリンピックや世界選手権だけ見る人にとってはそういう認識でしょう。
ジャンプそれぞれの難度はもちろん話の上では分かるものの、それを飛ぶためにはどれだけ大変なのかはやった事のない私達には分かりづらいものです。
だからこそのかつての名スケーター達が解説をしているのではないのでしょうか。
それなのにかつての世界王者は言いました。
「3回転ルッツ-3回転トーループと、トリプルアクセル-2トーループでは実際に飛んでいるジャンプの回転数が違うから、キムヨナの方のコンビネーションの点数が高いんだ」
などとほざきました。
このちびー、てめえ、ふざけんなよー!!!
あっ、げほ、げほ。なんか私言いました?
またしても記憶が飛んでしまったみたいです。
男子にとっての4回転と女子にとってのトリプルアクセルは神様から与えられたギフトです。
そう、選ばれた人だけが見られる神聖な領域です。
特に女子のトリプルアクセルはみどりさん以来18年も誰もオリンピックで飛ばれる事のなかった伝説のジャンプです。
今では真央ちゃんの得意なジャンプぐらいにしか思われてないってどういう事。
そんな伝説のジャンプをルールという名目でどかどかと土足で入っていきこわすジャッジや、視聴者を馬鹿にするかのような元名選手なはずの解説者達。
って言うかもうあのちびの関わるアイスショーに絶対に私は行きません。
悪魔に心を売った解説者達の演技を心から楽しんでやるもんか。
いまだに私は腹筋をしながら思います。
なんであそこで真央ちゃんはあんな悔しい涙を流さなくっちゃいけなかったんだろう?
トリプルアクセル1つ飛べただけでも飛び上がるほど喜び、後は勝利を確信して自分の演技を思いっきり楽しめばいいほどの偉業をしたはずなのに。
スケートの神様はなんでこんな試練を真央ちゃんにばかり与えるんだろうか。
それともそれは何か意味があるのだろうか?
私には答えなんてでないけど、ただただ真央ちゃんの進む先に光が射す事を願っています。ただこのインタビューだけは絶対に忘れてはいけません。絶対に。

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