キラキラ☆はじけてるミキティー!
2010年 09月 07日
だってもう9月!→9月の次は10月!!→10月と言えばスケートシーズン!!!
もうすぐでシーズンが始まると思ったらスケート熱が自然と高まっちゃうんです。
えぇ、病気ですよ。でも楽しいんだもーん。
と言うことで今日もスケートネタ。
先日安藤美姫選手の動画を見ました。
日本テレビのバラエティ番組「火曜サプライズ」の「食いしんBOYSのおいしい2人旅」でゲスト出演した時の動画です。
見事なミキティーの食べっぷり。そしてその場を自分のペースにする見事な試合運び。食いしんBOYSたじたじです。
本当に楽しそうな彼女の姿に私も楽しくなります。
<動画パート2>一番ミキティーがはじけてます。
続きは関連動画でお楽しみください。
是非パート4まで見てみてください。
ステーキ追加なんて。やってくれるなぁ、ミキティー。
最近元気な彼女の姿を見られてとても嬉しいです。
彼女は色んな意味で目立つ選手なので一時はバッシングもとても多かったですよね。
安藤美姫選手は皆さんも知っていると思いますが公式戦で女子で史上初4回転を飛んだ選手です。
でも彼女の飛ぶ4回転はサルコーという男子でもあまり飛べないほどの難しい4回転ジャンプなんですよ。
男子で4回転を飛べる選手が試合で飛ぶのは大体がトーループと言って難度が一番低いもので、4回転サルコーを飛べる選手が男子でもほとんどいません。
ま、たまに公式戦で4回転ルッツに挑戦したプルシェンコ君や、先日の世界選手権で4回転フィリップに挑んだ高橋大輔選手もいます。彼らは例外中の例外。
男子でも飛べる人のあまりいないサルコーを女子で飛べるってすごいことです。
でもこの4回転サルコーを公式戦で飛んだことによってミキティーの競技人生は大きく翻弄される事になります。
初めて出場したトリノオリンピック。
周囲の期待や雑音がひどく集中できない、そして成長期と重なり身体を絞り込むことがどうしてもできずジャンプの感覚も狂い、その上故障を抱えての出場。
オリンピック本番ではひどい演技をしてしまった彼女。
わずか18歳にして過酷な試練。しかも容赦ないマスコミのバッシング。
現地の新聞には”練習なら他でしてこい”などと厳しい言葉で彼女の演技が批判されました。
そんなどん底の中で現在のコーチモロゾフコーチに師事してもらえるようになり、翌年の世界選手権で復活の優勝!

プレッシャーのかかる最終滑走者として演技したミキティ。
彼女の3回転ルッツ-3回転ループのコンビネーションは素晴しく、金メダリストにふさわしい最高の演技でした。
得点と順位が出た瞬間の悲鳴に近いような彼女の歓喜の声、そしてモロゾフコーチと抱き合っての涙。トリノオリンピックからの奇跡のような復活の瞬間でした。
しかし劇的な演技を披露した真央ちゃんの演技の後のミキティーの逆転優勝に心ない言葉をかける人も少なくありませんでした。
しかし翌年は世界女王になったことでモチベーションが途切れ、またその時から厳しくなったジャンプのエッジ違反を矯正したことにより彼女の最大の武器のルッツまでおかしくなります。
さらにシーズン最初に出た試合でのひどい転倒で肩を強打して痛め、その後も故障に悩まされ世界女王としてのぞんだ世界選手権では前日の肉離れでジャンプが飛べず、フリー途中で涙の棄権をしました。

故障がちであり調子の波も激しいことで引退を考えたけれど、リンクに戻ってきてくれたミキティ。
この頃のインタビューを見ていたらすごく言葉を選んで謙虚に答えているけど、私はなんだか痛々しくてみてられませんでした。
私はミキティーは今までの女子の中でも飛び抜けたジャンプの天才だと思っています。
というか今までの女子の中でもシングルジャンプ(4回転サルコー)、コンビネーションジャンプ(3ルッツ-3ループ)ともに女子の最高難度の技をもっています。
伊藤みどりさんもジャンプの天才だけど、持っているジャンプの難度、そしてジャンプのエッジエラーの矯正を試合に出ながらも成功させたこと(でもみどりさんの時代は規定演技があったのでそもそもエッジエラーを持つ選手はいませんでしたが)、さらにコンビネーションの組み合わせの多彩さを考えて私の中でのジャンプの天才ナンバー1はミキティーです。
ジャンプ自体もダイナミックでとても綺麗な素晴しく質の高いジャンプを飛ぶ選手です。
誰も飛べないほどの難しいジャンプを持っているからこそ襲われるプレッシャー。
彼女の持つ高難度ジャンプは諸刃の刃です。
試合前になると繰り返される「4回転ジャンプには挑戦するのですか?」と言う質問。「とぶとぶ詐欺」なんて言う声もとても多かったですよね。
でもそう言う人達は理解していません。
今のルールでは4回転を飛ぶことは全く報われないと言う事を。
これは2008年韓国で行なわれたグランプリファイナルのフリー演技。
冒頭で今まで何度も言われ続けた4回転サルコーを着氷しています。
綺麗なジャンプだと思いませんか?
しかしこの4回転サルコーは回転不足判定をとられわずかな得点しかもらえていません。
4回転サルコーだけではなく、この演技見た目大きなミスがないのにも関わらず得点が驚くほど低いのです。(回転不足に関してはまだまだ言いたい事たくさんあるのですが話がそれるので今日はこれはふれません。)
あれだけ騒いだマスコミも彼女が大技に挑戦したことすらふれずじまい。
そう、本当に報われない4回転。いや屈辱的な扱いじゃないですか。
このときの解説はカナダのトレイシー.ウィルソンとカート.ブラウニング。
あー胸くそ悪いよ、このときの彼らの解説は。
って言うかカートは男子で初めて4回転を試合で成功させたスケーター。
それだけにたとえ回転不足気味であろうとも女子が試合で4回転に挑戦して着氷したことをもっとちゃんと見ている人達に伝えるべき人なはずなのに。くっそー。
彼女の4回転サルコーは練習でもたまに決められるもので(それだけとっても難しいジャンプなんです!)、試合にいれてくるには厳しいのです。
確実に飛べるジャンプでも失敗するのが試合というものです。
勝ち続けないといけない状況で不安定なジャンプをプログラムに入れると言う事は自殺行為に等しいのです。
このまま4回転サルコー伝説につぶされちゃうのかなと心配していましたが、2009年の世界選手権で銅メダルを取った頃から何か吹っ切れたような清々しいミキティーの笑顔が見られるようになりました。
これは2009年の世界選手権後にフィギュア4人で東京フレンドパーク2に出た時の動画です。ミキティーはじけてる!
たのもしーぃ姉御って感じ。
その後のインタビューやテレビ出演でもとても楽しんでいる彼女の様子を見て、「長いトンネルを抜けたなぁ」ととても嬉しかったです。
その後は試合でもそれまでのような演技の波が嘘のようになくなり、調子が良くないときでもきちっと自分の出せる力を見せてくれるようになりましたし、また何度も苦しめられた「4回転飛ぶの?」の質問にも飛びませんと答えられるようになりました。
もちろん「引退するまでにもう一度伝説のジャンプを見たい」と思わない訳ではないけど、たとえ4回転サルコーが無くても十分ミキティーの演技構成は高難度です。
またここ2シーズンの彼女の演技は本当に素晴しいのです。
選手生命が短い女子シングル。
今のミキティーの演技はとても深みを増して10代の頃ではできなかった最高の演技を見せてくれます。
ですので是非彼女の演技を見て何かを感じてください。これは私が一番ぐっとくるエキシプロのモーツアルトの「レクイエム」です。
(本当はバンクーバオリンピックでのこのプロが一番好きかも)
ミキティーはこの2シーズン良い演技をしているのとは対照的に不当に低い点数をつけ続けられています。
私は2009年世界選手権、そして2010年世界選手権の銀メダルはミキティのものだと今でも思っています。それほど素晴しい演技でした。
おかしなことに最近のジャッジの採点はその国の二番手と位置づけられた選手の点数はとても低く抑えています。
まるで同じ国の選手が表彰台に同時にのらないようにとの意図を感じます。
ミキティーと真央ちゃんはどちらかが一番手、二番手とか言うのではなく、どちらも最高に素晴しい選手、そしてとても素敵な女性です。
掲示板で彼女達をめぐってぎすぎすした書き込みを見かけることがありますが、ミキティーと真央ちゃんはとても素敵な関係であることは忘れないでいてほしいと思います。
もちろん彼女達はライバルです。
彼女達は競技の世界にいるのであって仲良しクラブにいるのではないのですから。
それでいてこんな素敵な二人の関係。

真央ちゃんがシニア転向後初めて表彰台を逃した世界選手権のエキシビジョンの時のもので、真央ちゃんの頬を包んでくれている優しい手はミキティーの手。
こんな素敵なライバル関係。
この二人が日本の選手として活躍してくれているなんて最高。
あー早くシーズン開幕してくれないかなぁ。
*いつも「ぽちっ」としてくださりありがとうございます。すごーく嬉しいです。
励みになりますのでこれからも『ぽちっ』とよろしくお願いします。
