タラソワコーチの偉大さを改めて実感!
2010年 11月 26日
寒いー。ぶるぶるぶる。その上、雪だー!!!

こっちに来た最初の頃は雪が降って大喜びしてました@南国育ちの私。
北国出身の友達が
「雪降って喜ぶのって雪国じゃない所の人だけだよね」
と言っていました。
でも今その言葉がよーく分かる。
やっぱ雪降ると色々大変です。
運転もすごーく気を使うし、うちは薪ストーブだからその薪を家に運ぶのも一苦労。
雪が深くなると薪運ぶ前にまずは雪かきから始めないといけないし。
いつもは20分もかからないのに、2時間位かかる事もあるし。
ま、子供達は大喜びなんですけどね。
今日はお友達が遊びにくる事になっているので、先日買った新しいソリを出してみるかな。

別にスケートブログってわけではないのに最近スケートネタばかり。
だっていよいよフランス杯始まっちゃうから、自然と頭の中はスケートの事考えちゃいます。
言ったでしょう、病気だって。それも完治は不可能。その気もないし。
さて昨日何気なく荒川静香さんのトリノの後のドキュメンタリーを見ました。
荒川さんのあの時のフリーの演技はやはり何度見てもいいですね。
ジャンプはバリバリ難度の高いって言うものではないものの(でも彼女は3S-3T-3ループ!!!を練習でどんどん飛んでたんですよ)、スケーティングといいスピンといい、スパイラルといい流れるような演技で、演技中盤から会場中から地響きのような歓声が沸き起こってくるのです。
これはまさに金メダリストの演技。文句なし。
そして彼女の演技最後のスピンの時にこんな方をリンク脇に見つけました。

左にタラソワさんがいるの分かりますか?
毛皮を着たゴージャスなご夫人です。
彼女の名前はタチアナ.タラソワさん。

ペアスケーターとして冬期ユニバーシアードで優勝したり将来を有望されていた選手でしたが、18歳の時に怪我で引退。
その後振り付け師、コーチとして活躍。
多くのオリンピック金メダリストを育て「チャンピオンメーカー」と呼ばれるフィギュア界の大御所コーチ。
2008年には世界フィギュアスケート殿堂入り。
真央ちゃんのコーチを2008〜2010年までしていたので彼女の事を知っている方も多いのでは。
荒川さんもタラソワさんに2年ほどコーチをお願いしてました。
しかしタラソワコーチは新採点法への対応が遅れていた事と、具体的に指導をしてもらえると言う理由でニコライ.モロゾフコーチにオリンピック直前にコーチを変更しました。
実はニコライ.モロゾフコーチはもともとタラソワコーチのアシスタントをしていたのですが、タラソワコーチのチームが振り付けをしていた選手達のライバル選手の振り付けを勝手に行ない、タラソワコーチの逆鱗に触れてタラソワコーチから独立したのです。
タラソワコーチからすると快く思っていないはずのモロゾフコーチに、トリノオリンピック直前で乗り換えた荒川さんも不快に思っても不思議でないはず。
それもたくさんのオリンピック金メダリストを育ててきたタラソワさんですが、唯一女子シングルでの金メダリストはいないのです。
もし荒川さんがタラソワコーチの元を離れずに金メダルを取ったら、タラソワさんにとっても快挙を成し遂げられたのです。
でもタラソワコーチのこの顔を見てください。

本当に嬉しそう。
タラソワさんの言った言葉
『良いものは良いのよ』
まさにその言葉のままに荒川さんの最高の演技、それもオリンピックという大舞台でのかつての弟子の素晴しい演技を心から楽しんでいるよう。
彼女が偉大なコーチとしてたくさんの人から尊敬されるのもうなずけます。
タラソワさんのふところの大きさを感じます。人間として本当に大きい。
長い間フィギュア界でいろんな事を見てきたのでしょう。
それだけに彼女の言葉は強く響きます。
そんな彼女の名言。
『なぜ難度や希少性を評価しないのでしょうか?
公平性はどこにあるのでしょうか?
スポーツとは公平性の極地でしょ
より速く、より高く、より強いものこそが勝者なのです』
『負けないように頑張るという気持ちは、自分のためだけではなく、
ライバルのためにも持たないとダメなのです。
こういう気持ちがライバルに対する強い精神的な武器にもなるし、
自分の自信にもつながります。
私はあなたが強い人だと言う事を知っています。』
『スポーツは強い人だけを愛します。
優れた選手はみな、今回あなたに起こった気持ちの変化と
全く同じ事を感じた事があります。
でも、この気持ちを乗り越えた選手だけが偉大な存在になるのです』
『選手がやるべき事は滑ることと耐えることです。
周囲の人間がやるべきことはその努力が無駄にならないように気を配ることです』
私のお気に入りのタラソワコーチの愛弟子達のプログラム。どれも芸術作品です。
男子シングル アレクセイ.ヤグディン
(ソルトオリンピック フリー「仮面の男」)
アイスダンス グリシュフ&プラトーフ
(長野オリンピック フリーダンス「メモリアル・レクイエム」)
〜 夢半ばで挫折したスポーツ選手に捧ぐ
まさに魂を揺さぶる名プログラム。
タラソワさんだからこそ作ることのできるフィギュア界の最高傑作です。
*いつも「ぽちっ」としてくださりありがとうございます。すごーく嬉しいです。
励みになりますので今日も『ぽちっ』とよろしくお願いします。
