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カナダ.バンクーバー近郊でケータリングサービスをしています。日々の生活、大好きなスケート、そして子供達の事を綴ります。


by precioushearts
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浅田舞ちゃんのことを本当に知っていますか?

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さぁ金曜日。
スケート語っちゃうぞー。
さぁ皆さん浅田舞ちゃんの事を知っていますか?
「真央ちゃんのお姉さん」として知っている方が多いのでは。
中には「妹に才能を全て持っていかれた可哀想なお姉さん」と言う風に思われている方もいるかもしれません。

ではぜひこの演技をご覧ください。

これは舞ちゃんが14歳、中学2年生の頃の演技。
美しい演技だと思いませんか?
ポーズの1つ1つがとても優雅で、滑り始めた時から彼女の世界が広がる美しいスケーターでした。
「才能を妹に全部持っていかれたお姉さん」?
いいえ、彼女も才能あふれた素晴らしいスケータでした。


彼女の名前は浅田舞ちゃん。
浅田舞ちゃんのことを本当に知っていますか?_c0080075_3455116.jpg

バンクーバーオリンピックの女子の公式練習の時に浅田舞ちゃんに遭遇。
写真をお願いすると快く応じてくれました。
時間にするとほんの一瞬だったのですが、それだけでも舞ちゃんが本当に素敵なお嬢さんだと言う事がよく分かりました。

妹.真央ちゃんの才能にとかく目がいきがちですが、舞ちゃんも将来を有望視されていたスケーターでした。
2003年と2004年の世界ジュニア選手権では4位入賞。
あまり知っている方は少ないかもしれませんが、舞ちゃんも試合でトリプルアクセルを飛んでいたのです。
初出場で見事4位入賞を果たした2003年の世界ジュニアフリーの演技をご覧ください。


残念ながら冒頭に飛んだトリプルアクセルのコンビネーション(コンビネションですよ!すごい!)は認定されませんでした。
でも試合で、それも世界ジュニアでトリプルアクセルをプログラムに入れられると言う事は練習ではかなりの確率で決まっていたのではないでしょうか。
それにしても長い手足。
これだけの優雅さ、美しいポジションはすぐにできるものではありません。
彼女自身の美しさ、そして小さい頃から習っていたバレエのおかげでしょう。


このまま順調に伸びていってくれれば、今までの日本女子にはないスタイルの選手になってくれるだろうと期待されていた舞ちゃん。
が、残酷にも彼女の努力や思いだけではどうしようにもできない壁が、舞ちゃんの前に立ちふさがります。

伸び悩みの時期

ドキュメンタリー番組「花と星」の動画を探しているのですが、見当たらない。
残念。どなたか知りませんか?

このドキュメンタリーでは苦悩する舞ちゃんの姿が見られます。
試合会場のベンチに悔しそうに、悲しそうにうつぶせになっていた舞ちゃんの姿がいまだに忘れられません。
どんどんと自分を引き離していく妹の姿を一番近くで見ていた舞ちゃん。
そんな一番苦悩していた時期、自分のすぐ横で輝いていた妹に対して歪んだ感情を持ってもおかしくないのに、舞ちゃんはいつもひたむきで、一生懸命で、そして自分を引き離していく真央ちゃんを尊敬していて。
なぜこれほど苦しい状況なのにこれほどのきれいな心をもつ事ができるのだろう?って、グッときます。
真央ちゃんを比べられる事に対しても「嫌だと思った時期もあったけど、もう慣れました」なんて言う舞ちゃん。でも絶対に辛かったよね。
それも大好きな妹と比べられるだなんて残酷だよ。


そしてもう1つの大きな壁。

体型の変化

舞ちゃんは年とともに成長する体型の変化に苦労します。
体型が変わると今までとはジャンプの感覚も変わってしまいます。
これは舞ちゃんの身体がお姉さんになりはじめた頃の演技。
2006年 キャンベル杯


この頃はインタビューでもダイエットをしているって言ってたもんなぁ。
しかし次第に舞ちゃんは今まで飛べていたジャンプに苦労しはじめます。
狂い始めた感覚を取り戻そうと練習を重ねる舞ちゃん。
しかしその頃から彼女は怪我を重ねます。
試合での獲得ポイントがすくなくなるにつれて、徐々に国際大会にも出られなくなります。
その上、トリプルアクセルどころかジャンプがほとんど飛べなくなります。

2008年-2009年シーズンには今まで同じコーチの指導を受けていた真央ちゃんと違うコーチにつき、崩れてしまったジャンプを取り戻そうとして新しい環境で頑張ります。



そしてこれは舞ちゃん最後の全日本。2008年全日本選手権フリー「サユリ」
3回転ジャンプはトーループ、サルコウしか飛べていません(涙)..........。

この時に舞ちゃんを指導していた本田くん曰く
「のんびりしている。厳しく叱っているのにあんまり応えてないような気がする」
なんて苦笑しながら舞ちゃんの事を話していましたが、やはり舞ちゃんは天然系。
ここが勝ち気な真央ちゃんとの一番の違いかもしれません。

真央ちゃんにあって舞ちゃんにないもの。

それは決して才能ではありません。
今までの演技を見ていただいても分かるように、舞ちゃんは才能あふれる優雅で素晴らしい選手でした。
ただ真央ちゃんほど身体が丈夫でなかった事、そして真央ちゃんほどガッツな性格でなかったって事かな。
でも素敵な女の子だと思いませんか。
真央ちゃんが今まで頑張れたのはもちろん彼女自身の強さにあると思いますが、それでもお姉ちゃんという存在って大きかったと思いますよ。


今は舞ちゃんは試合に出る事はなくなり、テレビや新聞.雑誌で真央ちゃんのインタビューをしたり、また大好きなカメラを携えてフィギュアとは全く違ったアスリートの取材をしているようです。
舞ちゃんのインタビューはほのぼのとしていて彼女ならではのふんわりとした桜色な感じで、突っ込みを入れながらもこっちまで微笑みながら見ています。
そして最近意外に!?舞ちゃんずばっと言う時は言うんだなぁと新しい発見があります。
でも彼女が言うと全くきつく感じないんだよなぁ。

スケーターとしては夏に名古屋で行なわれるアイスショーを中心にショースケーターとして活動しています。
今の彼女は怪我に苦しみ、ジャンプの不調に苦しみ、そして真央ちゃんと比べられる苦しみから開放され、本当に楽しそうにきらきらと滑っています。

2010 The Iceより姉妹プログラム



まだまだ日本には才能に恵まれながら体型の変化や怪我に泣き、引退したスケーターがたくさんいます。
そんな素晴らしい彼女達の事をまたお伝えしていきたいなぁと思ってます。

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by precioushearts | 2011-01-29 03:49 | スケート